彼氏が一人でするエッチの理由|見た日の気持ちの整理法

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洗面所の前で、足が止まった夜

風呂場から水音が消えて、そこそこ経っていた。長いな、と思って様子を見に行った。
ドアの隙間から見えたのは、スマホの明かりと、彼の背中。
何が起きているのか分かるまで、3秒もかからなかった。心臓がどくどく鳴って、足の裏が床に貼りついた。
音を立てずに引き返して、リビングのソファに沈む。テレビはついているのに、内容がまるで頭に入らない。

頭が真っ白になる数秒間

26歳の女性が、同棲して数ヶ月のころの出来事として教えてくれた。まさにこの場面。
最初によぎった言葉は、私じゃ足りないのかな、だったそうだ。
怒りでも嫌悪でもない。自分の値打ちがすっと目減りする感覚。ここがいちばんきつい。相手を責める言葉より先に、自分を疑う言葉が来るんだよね。

見なかったことにした人の、翌朝

その場で問い詰める人は少数派。ほとんどの人が、なかったことにして布団に入る。
そして朝、いつも通りに味噌汁をよそいながら、頭の中では昨夜の場面がぐるぐる回っている。おはよう、の声だけ少し高い。
飲み込んだつもりの引っかかりは、消えてくれない。数週間後、まったく関係ない口論の途中で、あの夜のことが飛び出す。よくある展開。

する側は、それを別の箱に入れている

話を聞いてみると、する側の受け止め方は想像とかなりずれていた。

疲れた日に、誘わないための処理

34歳の男性が、自分なりの理屈を話してくれた。
二人でするのは相手との時間だから、疲れている日や忙しい日には誘わない。それでも体は勝手にムラムラする。だから自分で片付ける。今日は疲れてる、と言わせたくないし、欲を押しつけるのも嫌だから。
彼はこれを恋人にも伝えていて、別にいいよ、と返ってきているらしい。
関係を荒らさないための調整、という位置づけ。断らせない気遣いが、こういう形を取ることがある。

気持ちと欲は、同じ蛇口から出ていない

32歳の男性は、頭の中できっぱり分けていた。恋人との時間は気持ちを渡す行為で、一人のはただの処理。同じ言葉でくくらないでほしい、と。
36歳の男性は、もっと苦い話をしてくれた。恋人の体調が優れない日が続いて、控えなきゃと思っていた時期。それでも体のほうは正直で、一人で済ませていた。
私がいなくても満足してるんでしょ。そう言われて、初めてきちんと説明したそうだ。
気持ちと欲は違う場所から出てくる。もっと早く話しておけばよかった、と彼は今も悔やんでいた。

私じゃ足りないの、という問いのゆくえ

比べる相手がいないから、苦しくなる

つらさの正体は、判定材料が一つもないこと。
浮気なら相手がいる。会ったこともない誰かでも、勝ち負けを考えることはできる。一人の行為には対戦相手が存在しない。だから自分の何が足りないのか、いつまでも分からない。
答えの出ない問いを握り続けていると、指先が冷たくなってくる。はぁ…とため息をつく回数が増える。
足りないから一人でしている、という因果がそもそも成り立っていないケースがほとんど。まずそこを疑うところから始めたい。

減っているのはどっちなのか

とはいえ、全部を気のせいで片付ける必要もない。
二人で過ごす夜が半年前と比べて目に見えて減っていて、なおかつ一人の頻度が上がっているなら、体力の配分が書き換わっている。この場合は伝えていい。
二人の時間が変わっていないなら、一人の回数は関係の温度と連動していない。並んで走っているだけ。
数えるなら回数じゃなくて、こちらへ足を向けてくる夜の本数。

画面の向こうの女性に、嫉妬してしまう

刺激への反射と、好意は別の回路

30歳の女性は、彼の手元の画面まで見えてしまった。映像作品が流れていた。
私じゃない誰かで興奮しているのか。嫉妬と寂しさがぐちゃっと混ざって、しばらく彼の顔をまともに見られなかったそうだ。
彼の返答は、映像は刺激が強いだけで好きなのは君、という一言。何度も繰り返された。
納得までには時間がかかった。それでも、自分を優先してくれる場面が増えるにつれて、胸のざらつきは薄まっていったという。
映像への反応は、目に入ったものへの反射。誰かを想う気持ちとは通っている道が違う。理屈では分かる。分かっても、感情は遅れてついてくるものでしょ。

消えないざらつきの、置きどころ

嫉妬した自分を、心の狭い人間だと採点しないでほしい。
好きな人が自分以外で反応していたら、ざわつくのが普通。そこを我慢して物分かりのいい顔をしていると、あとで別の形で噴き出す。
選ぶのは言い方だけでいい。あれ見てると寂しくなる、くらいの短い一言。責める形にしなければ、相手も身構えずに受け取れる。

同棲すると、隠す側にも事情が生まれる

帰宅時刻が読めない部屋での攻防

32歳の男性が、同棲後の苦労をこぼしていた。一人暮らしのころは自由だったのに、まずタイミングが取れない。
恋人がいない時間にこそこそ済ませるものの、帰宅が読めなくて玄関の音にビクッとする(笑)。
今日は先にお風呂入ってて、と言われた日は、察してくれているなと感じるらしい。

見て見ぬふりは、優しさでもあり先送りでもある

察して黙認する。この暗黙の呼吸が成立している家は、たぶん平和なほう。
ただし、本当に気にしていない場合に限る。引っかかっているのに黙っていると、こちらの中に貸しだけが積み上がっていく。その貸しは、いつか利子つきで請求される。

話題にできた二人が、そのあとどうなったか

布団の中の音に、気づいてしまった翌朝

25歳の女性の話。夜中、隣で寝ているはずの彼が布団の中で動いていることに気づいた。寝返りかと思った。でも息づかいが明らかに違う。
起こすのも悪い気がして、目を閉じたまま固まっていた。胸のあたりがすうっと冷えたそうだ。
翌朝、何気なく口に出したら彼は耳まで赤くして謝った。起こすのが悪いかと思って、ムラムラしちゃって。
あまりに正直な白状で、最後は二人して笑っていた。むしろ距離が近づいたという。
隠されるより、話してくれたほうが安心できた。彼女はそう言い切った。

お互いやるよね、で終わった数分

27歳の女性は、自分から切り出した。一人ですることある?
彼はあっさり、あるよ、と答えたらしい。君がいないときとか、ストレスが溜まったときに。
私もたまにやる、と返したら、じゃあ隠さなくていいよね、というところに落ち着いた。
この会話、たった数分。数ヶ月ぶんのもやもやが片付いてしまった。

二人の側へ持ち込むという選択

見せ合う夜が始まった

先の二人は、その後たまに見せ合うようになった。最初は恥ずかしくて逃げ出したくなったけれど、相手が興奮している姿を見ると自分も引っ張られる。彼女は目を伏せながら、それでも楽しそうに話していた。
全員に向く方法ではない。ただ、隠す対象だったものが二人の持ち物に変わると、嫉妬の居場所そのものが消える。

道具を挟むと、口に出しやすくなる

言葉で切り出せないなら、物から入る手がある。
ラブグッズを一つ買って、一緒に箱を開ける。使うかどうかは後で決めていい。それだけで、この話題を口にできる空気ができあがる。
選ぶなら、シリコン製で継ぎ目の少ないもの。凹凸の多いデザインは洗いにくく、乾きも遅い。ボディソープで洗ってしっかり乾かし、埃のつかない袋にしまう。二人で使うなら使用の前後に必ず洗い、体調が万全でない日は避ける。
潤滑ジェルは水溶性を一本。シリコン製の道具にシリコン系のジェルを合わせると表面が傷むことがあるので、そこだけ覚えておきたい。
買ったのに引き出しの奥で眠っている、という声もよく届く。手入れを面倒に感じないサイズかどうかが分かれ目。

それでも飲み込めない日に

やめてほしい、と言う前に分けること

禁止を求めると、たいてい隠す腕前だけが上達する。
嫌なのは行為そのものなのか。隠されたことなのか。それとも、誘われない夜が続いていることなのか。
ここを混ぜたまま伝えると、相手には理不尽な要求として届く。
隠されたのが嫌なら、正直でいてほしいと頼める。誘われないのが寂しいなら、そっちを言葉にするほうが早い。前者と言い換えずに、それぞれそのまま口に出せばいい。

気持ちが動く場所は、ベッドの外にある

一人でしているかどうかで、愛されているかは測れない。
確かめる材料は、もっと地味なところに転がっている。疲れているのに話を聞いてくれるか。予定をこちらに合わせようとするか。名前を呼ぶときの声の温度。
そこが揺らいでいないなら、風呂場の一件は生活の一部として棚に置いておける。
あの夜、ソファで固まっていた自分に一行だけ渡せるとしたら。これ、あなたの点数とは関係のない出来事だから、かな。

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この記事を書いた人

ラブグッズ歴8年、レビュー記事は累計300本以上。素材の安全性・洗いやすさ・耐久性まで、長く使う視点でチェックすることをモットーにしています。「なんとなく良さそう」ではなく、根拠を持っておすすめできる情報だけを発信。性を前向きに楽しむためのお手伝いができれば嬉しいです。

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